契約解除(無催告解除)

■契約解除(無催告解除)

  契約の原則に従えば、相手方に契約不履行や破産宣告等
  
があってもいきなり解除することはできません。

 

  まず相手に催告(債務の履行を請求すること)をしなければ
  ならないことになっています。

 

  この催告は通常、内容証明郵便によって行いますが、相手方の
  契約違反等に対してこのような手続をしなければ契約の解除も
  できないというのは非常に面倒です。

 

  そこであらかじめ契約書上に下記のような無催告解除の特約を
  入れておき、催告の手続を踏まなくても直ちに契約を解除できるよう
  にしておきます。(そうは言っても実務上はやはり催告をすることが
  多いと思われますが)

 ・第○○条(契約解除)
   甲または乙は相手方が下記の一にでも該当した場合は何ら催告を

   要せず直ちに本契約および個別契約を解除できる。

   (1)本契約の規定に違反または本契約の義務の履行を怠り、
      相当の期間をおいて催告したにもかかわらず是正しないとき、
              または是正する見込みがないと合理的に判断できるとき

   (2)相手方に対する債務の支払いを、その支払期限を過ぎても2カ月以上怠ったとき

   (3)監督官庁から営業取消・停止等の処分を受けたとき

   (4)相手方に対する詐術その他の背信的行為があったとき

   (5)法令に違反し、または公序良俗に反する行為を行ったとき

   (6)支払の停止もしくは支払不能の状態に陥ったとき、
     または手形交換所から警告もしくは不渡り処分を受けたとき

         (7)信用資力の著しい低下があったとき、またはこれに影響を及ぼす
             営業上の重要な変更があったとき

         (8)第三者より差押え、仮差押え、仮処分、その他強制執行もしくは
             競売の申立て、または公租公課の滞納処分を受けたとき

         (9)破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始の申立て等の事実が生じたとき

        (10)解散の決議をし、または他の法人・組織と合併したとき

        (11)本契約の履行を困難にする事由が生じたとき

        (12) 株主構成、役員等の変動等により組織の実質的支配関係が変化し、
               従前の組織との同一性がなくなったとき


   なお、最後の(12)については「Change of Control条項(=支配権の変更)」  
   と呼ばれ、多くの場合、「競合他社に買収された場合」を懸念してこの条項を 
   規定します。従って上記の条文に追加して、「その結果、相手方が自己の競争者に   
   支配され、または自己の競争者が相手方の筆頭株主になった場合」などと追加する 
   ことも考えられるでしょう。

 

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