OEM契約が終了後の措置もとても重要です。
これに関しては委託者側から受託者に要求する条件が
ほとんどのようです。例えば下記のような規定を要求します。
◆受託者が保有している完成品の取扱い
委託者が全数買い取るのか、または委託者の指示に従い
受託者が廃棄するのか等の規定をします。
◆仕様書、図面、金型の返還
委託者から受託者へ貸与した上記の書類/物品等の返還を
求めます。なお、返還費用については受託者負担とすることが
多いかと思いますが、委託者の責めに帰すべき事由により本契約が
解除された場合には委託者が負担すべきと規定するケースもあります。
◆秘密情報の返還/廃棄
互いに開示/提示しあった秘密情報の返還または開示者に指示
により、廃棄処分をします。なお、「相手方の承諾を得て複製した物を含む」
と念のために規定しておいた方が良いです。
◆契約終了前に締結済みの個別契約の取扱い
いったん締結された個別契約は終了するまで有効か、それともOEM契約
終了と同時に直ちに失効するのか?について決めて行きます。どちらに
した方が良いかは、まさにケースbyケースでしょう。
◆受託者が契約終了に対して損害賠償請求できない旨の規定
受託者としてみれば、設備投資を新たに行う場合もあるので、OEM契約が
終了してしまうことによる、損害賠償請求を委託者に求めたくなるケースも
よくあります。
そこで、委託者としては、自己の契約違反等の要因による契約解除以外は
契約終了後、受託者はいかなる補償も請求できない旨を念のため規定します。