先日、遠藤の友人のA君がFacebookに以下のような
投稿をしていました。
A君は美容院で新しい髪形にしてもらおうと
思って、ヘアカタログを元に相談しようとしたら、
「○○さんの顔の輪郭や肌の感じだったら
絶対これがいいから!」
「黙って僕に任せてください!!」
と美容師さんに自信たっぷりに言われ、
「んんー」と思いながらも勢いに負けて
言うとおりにしたそうです。
不幸にも嫌な感じは的中し(自分としては)
とてもみっともない髪型にされてしまって
悔しい!と書いていました。
ちなみに、切ってくれた美容師さんは
オーナーで系列の美容室を20店舗もち、
数々のコンテストでも優勝経験のある業界の
カリスマだそうです。
家に帰って改めて鏡に映った
自分を見て納得がいかなくなり、
また切りなおしてもらいに行くと
記事の最後に書いていました。
これは完全に遠藤の偏見ですが。。。^^;
どうも美とか芸術とか音楽家とか言われる
いわゆる、「センス」とか「才能」でビジネス
をしている人は、上記の美容師さんのような方が
多いような気がします。
お客様から何か注文を色々とつけられると
途端に機嫌が悪くなります。
結局その注文の半分以上は無視しまって、
自分の好きなようにやる!みたいな。
遠藤は今まで、この手の才能あふれる人達は
ある程度そうでなければ、いい作品なんか
作れないものなのかと思っていました。
狂人と言われたモーツアルトや、
自分の耳を切り落としてしまったゴッホ
みたいに人格崩壊しているぐらいじゃないと、
後世に残る芸術は生み出せないのでは?
と思っていました。
そこで昨日、遠藤がもう20年通っている
理容室の先生に聞いてみました。
すると先生曰く、
「遠藤さん、それは器が才能に負けちゃってるのよ!」
「ようするに人間が成長できていないのよ。」
「いくら才能があってもそれを入れるための
器の容量が小さければ絶対にお客様を満足させる
いい仕事なんかできないんだから。。」
だそうです。
ちなみにこの先生も数々の世界の理容
コンテンストに出場し、優秀な成績を収めた
超絶すごい才能の持ち主です。
お弟子さんたちも何人も日本での
理容コンテストの全国大会に出場
しています。
だから遠藤もずっと、「先生!」と
お呼びしています(笑)
でも、遠藤の髪を切る前に必ず、
・遠藤のカルテを必ず確認
・遠藤にいくつかの質問をして髪型を決定
の2つのステップを欠かしません。
先生の口癖が、
=====================
自分の記憶と経験と才能を全く信用しない!
=====================
なのです。
だからいつも安定して同じ素晴らしい結果を
出せるのではないかと思います。
この、
=====================
自分の記憶と経験と才能を全く信用しない!
=====================
というマインドが必要なのは、業務提携契約の交渉でも
全く同じです。
何の準備もせず、あやふやな記憶と経験と才能
だけで、交渉を乗り切れるほど甘いものでは
ないのです。
むしろ、「交渉の場で何を相手に質問し、何を
得ることを最終目標にするか?」を事前に緻密
に練ることが必須です。
そのためには、
★各交渉のポイントについて書き出してみる
★書き出したポイントについて「自分はどうしたいのか?」
書き出してみる
★自分の専門外のポイントについては社内外の専門家に
意見を聞いてみて自分の意見・方針をブラッシュアップする
★各ポイントについて「相手はどう言ってくるだろうか?」と
予想を立て、想定問答集を作る
みたいな地味な作業です。
その作業はとてもデジタルでまるでプログラム
を設計しているような感覚に近いと思います。
あなたもぜひ契約交渉にのぞむときには
=====================
自分の記憶と経験と才能を全く信用しない!
=====================
というマインドを忘れないでくださいね。
またメールしますね。
遠藤祐二